T: 僕はこれまでずっとサンプリングで作られた音楽に魅了されてきた。初めて「ザ・アートオブノイズ (The Art of Noise)」の「クローズ・ザ・エディット
(Close the Edit)」を聞いた時は本当にすっ飛ばされた。今までに聞いた事もないような音だったからね。僕は彼らが最新のサンプリング技術を使って曲を作っているのを発見して、それがどう作用するのかを夢中になって調べまくった。もともとジャンルの違う音楽同士を混ぜ合わせて、1つの新しい音楽に組み替える作業が好きで、それが笑える曲になる時もあればバッチリ
"ハマる" 時もある。僕は映画やTV関係の仕事をしているため、プロモ用のミュージック・ビデオが簡単に手に入るんだ。それでこれらのビデオ同士を混ぜて、新しい映像を作る事を始めたんだ。
Youtube: Britney Spears vs B52's - Toxic Love Shack
- マッシュアップとは、どういう意味?
T: 2000年の時、音楽ミックスを初めて3、4年位かな、ある友達にビデオを見せたんだ。そしたら同じような音楽ミックスのシーンがすでに存在する事を聞かされた。その時はまさか自分と同じような事をやっている人が居るとは思わなかった。当時は「ブートレギング
(Bootlegging)」と呼ばれていて、「マッシュアップ (Mash Up)」と言う呼び方は、その数年後に「ゲット・ユアー・ブートレグオン
(Get Your
Bootleg On)」というブートレガーの書き込みサイトで知った。このサイトは、「マックスラージー (McSleazy)」というすばらしいプロデューサーが運営していて、自分で作ったチューンをアップロードして、それを聞いた人が投票する事が出来るんだ。当然僕も参加していて、同じ趣味の人達からいろんな意見をもらって最高に面白かった。今でもこのサイトはシーンにとって重要な存在だよ。
Youtube: TLC vs The Cure - Scrub Close To Me
僕が思うにマッシュアップとは、"The Post Modern Art of Joining Mixed Media"
(メディアを混成して創る、最先端のアート)の専門用語みたいなものだね。
T: 最初にTV放送が決まったのは、「Emap TV」の番組ディレクターから連絡が来たのがきっかけだね。彼らはUKをベースに「Kerrang」「Q」「FHM」「The
Hits and The Box」など、いろんな音楽番組をやってるチャンネルで、そのディレクターが最初に新聞で僕の記事を見てウェブサイトに来ててくれた。そこで僕が数少ないビデオ・マッシュアップのアーティストの1人と知り、番組への参加依頼をくれたんだ。
小さい時からアートオブノイズ、エレクトロ、ヒップホップを聞いて育った。今僕が選ぶとしたらテクノとかダンスミュージックかな。でも"Thriftshop
XL" としては、すべての音楽を聞き込んでリスペクトをしないといけないね。最近聞いてるのは、「Enter Shikari」「Puffy
Ami Yummy」「Klaxons」「Hoboken」「Orbital」「The Specials」だ。
Youtube: Sexy Twilight Back - Justin Timberlake vs 2 Unlimited
- 好きな映像作家は?
T: 「ズビグニフ・リプチンスキー (Zbigniew Rybczynski)」だね。彼は今まで見た事のないような、貴重な動画を作ってきた。ショートフィルム「タンゴ
(Tango)」は1983年にオスカーを受賞したよ。しかも彼はただのアーティストだけでなく、使うテクノロジーの事もよく理解している。これまで多くのビデオのテクノロジーを発明して、80年代初期にSONYとのコラボレーションで、最初の高画質映像を作ったんだ。みんな彼のアート映像は見た事がないだろうけど、今あるミュージック・ビデオやTVコマーシャルの多くは彼の作品に大きな影響を受けていると言えるね。また「The
Art of Noise」「Mick Jagger」「Pet Shop Boys」「Lou Reed and John Lennon」のミュージック・ビデオの監督もやっているよ。
Youtube: Art of Noise - Close (To The Edit) Version 1 (ZTPS 01)
by Zbigniew Rybczynski