サウンドクラッシュ

サウンドクラッシュは、UK の良質なアンダーグラウンドの音楽イベントをオーガナイズしている。彼らは Ninja Tune や Warp Records などの名声のあるレーベルから、DJ Krush や Mos Def のような才能のあるアーティスト達と密接に関わり、ロンドンやその他の都市部で、常に高い需要のあるライブエンターテインメントを作り出しているのだ。今回は多大な実績を積み上げ、今もなお進行中のこのイベント集団代表 Rob Waller にインタビューを試みた。

- サウンドクラッシュと、そこでのあなたの役割を教えてください。

 

R : 僕は2003年に、ロンドン周辺の色々なクラブイベントをプロモートするためにサウンド・クラッシュを始めたんだ。初めのうちは一年にたった数回のイベントしかプロモートできなかったけどね。初めはエレクトロニック・ミュージックとヒップホップをマッシュアップしたようなイベントを手掛けていくつもりで、主に祝日に ''333'' でイベントをしていたんだけど、僕たちのやっていた『Ninja Tune vs Warp night』や『Rephlex Records night』などのイベントはすごく盛り上がっていたよ。そして二年位前から、もっと先に押し進んでゆくのに今が良いタイミングなのかも知れないと感じるようになったんだ。

Warp や Ninja Tune のアーティスト達とより有名なアーティストを組み合わせて、新しいシーンをもっと前に押し出して行きたいと思うようになった。これが今、我々が UK とヨーロッパでやっていることだね。

 

- サウンドクラッシュはどのような音楽ジャンルで知られていると思いますか?

 

R : 難しい質問だね ! 僕たちは両極端なジャンルを取り扱っている。例えば、僕たちにとってヒップホップはとても大事だし、同時にジャズも愛している。ダブステップも、トラディショナルなレゲエのサポートもしているし、斬新でビート・オリエンテッドなエレクトリックなもの、そんな音楽なら何でもサポートしているよ。

- どのように出演アーティストを選んでいますか ?

 

R : 過去数年間は僕がアーティストにコンタクトをしていたよ。僕たちがどういったコンセプトでサウンド・クラッシュを運営しているかを念頭に置いて、何人かのメインのアーティストをキープしながら、彼らと比べてあまり知られていないアーティストたちを一緒にプロモートするようにしていた。でも徐々にアーティスト側からコンタクトしてくることが多くなった。でも僕たちは厳正にアーティストを選んでいるから、誰でも僕たちのロースターに名前を載せられるわけじゃないんだよ。

 

 

- サウンドクラッシュのイベントでは Ninja Tune と Warp のアーティストが多くプレイしているようですが、この二つのレーベルとの関係はどういったものなのでしょうか?

 

R : 彼らとは長年付き合っているよ。彼らは音と視覚を融合することを試みるような、とても面白いレーベルだと思う。どちらのレーベルも良いときと悪いときの両方を経験してるけど、彼らは常に自分たちを進歩させることに成功しているし、今年の彼らはとても面白いことをしているよ。僕は、彼らが始めた小規模なプロジェクトをもっとプロモートしていきたいと本気で思っている。例えば Daedalus が今やロンドンの多くの人から認知され、リスペクトされているみたいにね。

 

- イベントに出演しているアーティストについて、大物からあまり知られていないアーティストまで教えてください。

 

R : 僕たちは「DJ Krush」や「Roots Manuva」のようなアーティストから、「The Cinematic Orchestra」のようなもっとジャジーな音を創るアーティストとも仕事をしている。他には 「Memory 9」「Flying Lotus & Edit」だね。今はアメリカからも良質のアーティストやトラックがたくさん入ってきているようで、そのうちシーンとして本格的に動き出すかも知れない。多くのポテンシャルを持ったとても大きな国だし、アメリカ発の斬新なビートを聴くのが楽しみだよ。僕は今、Warp の Jackson and his Computer Band にはまっているんだ。彼らは今とても面白いトラックを作っているよ。

 

ここで書き並べ足りないアーティストが他にも多くいるから、ウェブサイトで僕たちが手掛けた過去のイベントをチェックしてもらえると嬉しいな。

 

- 現在「Memory 9」をマネージしているようですが、今後このような音も手掛けていきますか ?

 

R : 実はもっと取り入れていこうとまでは考えていなくて、Memory9 のようなアーティストは明らかに例外だよ。彼はただ本当に凄くて、とても面白い。僕が思うに、彼のサウンドは22世紀に流行るような、そんな音楽なんじゃないかな。僕は彼がきちんとシーンに受け入れられていくかどうかを見ていきたいんだ。

 

- UK ヒップホップは表面化すると思いますか ? またはアンダーグラウンドのままだと思いますか ?

 

R : UK ヒップホップはヨーロッパで人気があるし、オーストラリアや更に東京、香港、シンガポールのようなアジアの地域へもアーティストがツアーをするようになってきているね。シーン自体は、

Dizzee Rascal や最近出てきた Kano のような ''グライム'' というジャンルに移りつつあるけど、アメリカには飛び火していないみたいだ。アメリカとヨーロッパのヒップホップの間には大きな壁があって、ヨーロッパのアーティストがアメリカで人気が出たことは今までもあまりないね。

 

- 今年と去年でハイライトだったイベントを挙げてください。

 

R : Cinematic Orchestra がロイヤル・アルバート・ホールでライブをしたこと。それと「Bonobo」が KOKO でやったギグは素晴らしいものだった。「Method Mand & Redman」が素晴らしいヒップホップ・イベントをやったし、もちろん「DJ Krush」も良かったよ。もっと小さなギグだと、「Clark」や「Fink」を迎えたイベントはとてもスペシャルなものだった。実際僕はもう何時間もイベントを続けられるんじゃないかと思ったよ。だって僕たちのオーガナイズしたイベントはどれも素晴らしかったし、僕たちは自分たちが本当に好きなイベントしかやっていないからね。

- 明らかにインターネットは現在のイベントのプロモーションにおいて大きな役割を担っていますが、90年代や2000年代初頭にはプロモーションはどのようにしていたのでしょうか?

 

R : 大量のフライヤーをイベントをやるたびにばら撒いたり、違反ポスターを路上に貼ったりしたよ。他にも、違法、正規の区別なくラジオステーションで宣伝、オンエアされるように頑張っていた。それに加えて、人々の口伝えの情報というのが大きく影響を持っていたと思うな。当時は人々はもっとシーンに入り込んでいたし、今と比べて他にすることがそんなに無かったからね。

- 将来はどういった感じでしょうか?告知したいイベントが何かありますか?

 

R : 僕たちは今、2009年に向けてもっと大きなクラブと仕事をしているよ。願わくば、今 Cargo でやっているレギュラーイベントをもっと大きくしたイベントをできたらと思っている。僕達は今年 The Big Chill Festival でステージを構えるし、来年の他の音楽フェスティバルからも既にオファーがあるくらいだから、とても素晴らしいものになるはずだ。それと、「DJ Kentaro」と「DJ Krush」に来年、UK アーティストを日本に連れて来れないかとオファーされている。実現したらとてもエキサイティングなことになりそうだね。

先のイベントだと、8月に「DJ Krush」のイベントがあって、今月はフランスから「Birdy Nam Nam」、そして秋には「Memory 9」の新しいアルバムが出る。他にも数え切れないくらいあるな。今僕たちは波に乗っているところだから、是非チェックしていて欲しいよ !

 

Website : www.soundcrashmusic.com

 

Written by Selph

Translated by Wataru Abe