CITY OF GOD

皆さんは、 CITY OF GOD と言う映画をご存知だろうか? 1960 年代後半の、ブラジルはリオ ・ デ ・ ジャネイロの貧民街での、ギャング抗争と政府の関係などを描いた作品である。実話を素に作られたというこの作品は、キャストもスラムの少年を使っていると言う。少年達の貧困、麻薬の常用、人殺しなど、なかなかリアルな映画だ。今回はこの映画から影響を受け、作品作りをはじめた二人をご紹介しよう。

PROFILES

清水 佳美 ( 23 )
東京生まれ。2002 年 6 月渡英。
London College Of Fashion の BA Fashion Design Technology Course で、Womens Wear を学び、2006 年 6 月に卒業。

 

AYUMI MELODY LOADER ( 22 )
ロンドン生まれ。12 歳まで日本に住み、その後イギリスに戻る。清水と同じコースで学び、 2006 年 6 月に卒業。

 

2006 年 4 月から、二人でプロジェクトを開始。

二人で創る一つの作品

映画の中のように、「生活をする」という事に困っている子供達が沢山いて、日々生き抜くために窃盗や人殺しを繰り返す。政府もまるで当てにならない、という事にショックを受けたという彼女達。自分たちに一体何ができるだろう、と考えた時に浮かんだのは、チャリテイー T シャツ。『いかにして自分たちが、そういった子供達の力になれるのかを考えた時に、まずは売上金を募金にまわす、という、とてもシンプルなやり方ですが、これからはじめて見ようかな、と。イギリス自体、チャリテイーは盛んですしね。勿論、やり方として新しいわけではないけれど、何もしないよりは、始めてみようと思って。』清水がデザインし、 AYUMI がメッセージやロゴを考える。そこにはメッセージ性の強い言葉を、わざと入れる。

事実に目を向ける

「あえてグロい感じでデザインしたりするんですよね。皆にもっと深刻に考えてほしいから。若い人たちにも、ちゃんと知ってほしいし。子供が銃を持つ、使うということの重大さを考えてほしい。少なくとも私たちは、それはあり得ない事だと思っているから。みんなの目に留まる方法を考えていたら、あ、私たちは服が作れるじゃないってなって。、みんなきっと、お洒落感覚でみる事はあるだろうなって思ったんですよ。私たちだって、お洒落するのは好きだし。だから、これに関して言えば、手段として、ファッションっていうものを使ってメッセージを送っているって言うのはありますね。こういうことが起きているんだって。いろんな意見はあると思うけれど、そういう事を、皆に意識してほしいんですよね。」

T シャツ作り

「老若男女が気軽に着られるということで、 T シャツから始めたのだけれど、根本的なところからちゃんと作りたいって言うのもあるから、作る行程でも、 FARETRADE とかには共感しますね。」

今の段階では手をだしていないが、そのうちオーガニックコットンを使った素材でも T シャツを作りたいのだそう。カラフルな T シャツにシュールなデザイン。まわりからも好評だ。

MENINOS DE RUA /ストリートキッズ

つい最近、学校を卒業した二人は、卒業制作で本を一冊作った。そこには、数字でだされた子供達の死亡件数からはじまり、チャリティ団体の詳細や、彼女達の意見などが書かれている。内容の濃い、私たちへのメッセージがぎっしりとつまった一冊だ。その見開き一ページ目に早速飛び込んでくる言葉がある。アイルランド出身の戯曲家 GEPRGE BERNARD の戯曲 DEVIL’S DISCIPLE (悪魔の弟子)からの一小節だ。

George Bernard の言葉

THE WORST SIN TOWARDS OUR FELLOW CREATURES IS NOT TO HATE THEM, BUT TO BE INDIFFERENT TO THEM - THAT IS THE ESSENCE OF IN HUMANITY.

「人間として最大の罪は、憎しみや悪意ではなく、無視である。それが人間として一番残酷な、不人情的な行為だと言えよう。」

 

これが、まさに私達の言いたい事なのだ、と二人は興奮しながら話してくれた。きちんと服を勉強してきている二人なので、彼女達のセンスはとてもいい。今後の展開が楽しみだ。

 

Written by Mayumi Ishida