このプロジェクトでは、ラフ・スリーパーズのお店で販売によって発生した利益は、デザイナーへと渡されるデザイン料を除いて、全て社会復帰を目指すホームレスや元ホームレス、その他社会的弱者とされる人たちへ向けてノヴァス・グループが主催するチャリティに寄付されるという仕組みになっている。主な寄付先はカムデンにある、ヨーロッパでも最大のホームレス専用の無料ホステル、 Arlington House (アーリントン・ハウス) で、こちらではファッション、デザイン業界でのキャリアの第一歩となるトレーニング・プログラムを推進している。
自分自身で頑張れる場を
実際に店内で扱っているアクセサリーの一部は、元ホームレスで以前アーリントン・ハウスにも宿泊していた、 Ramon Barreto (ラモーン・バレット) 氏の手によるもの。以前は路上で安価の手作りアクセサリーを販売していた彼だったが、現在 Issay Miyake (イッセイ・ミヤケ) で活躍しているアクセサリー・デザイナー、 Ikuko Kato さんの下で技術を学び、今では同店で自身のアクセサリー・ラインを市場価格で展開するまでになった。社会的弱者だからと言って、同情しているだけでは根本的な解決には至らない。彼らの将来の為に、しっかりとした技術を身に付けられるような場を設け、彼ら自身の力での自己再生を促す、というのが、この会社の方針だ。また、カジュアルなメンズウェアデザインで人気を集める Kim Jones (キム・ジョーンズ) 氏のスタジオが店舗の裏側に設置されており、支援プログラムの一環として、彼によるデザイナーのトレーニング等も日常的に行なわれている。