Omar Kashoura

Omar Kashoura (オマール・カショーラ) 。イギリス、リーズの出身で、英国人の母と、ヨルダン人の父を持つ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション (London College of Fashion) の BA ファッション・コースをトップクラスの成績で2004年に卒業したのちに、 Preen (プリーン) 、 Unconditional (アンコンディショナル) でしばらくの間働く。2005年に Gen Art New York Styles を受賞し、 Gen Art のサポートを受けてニューヨークで初の単独コレクションを発表。それからロンドンのプレス会社 EasternBlock (イースタンブロック) に所属して、現在までに3コレクションを発表。また現在は制作活動の傍ら、セントラル・セント・マーチンズ (Central Saint Martins) で MA ファッションを学んでいる。

 

Myspace : http://www.myspace.com/omarkashoura

インタビュー

- ブランドのコンセプトは?

 

シャープなカッティングの施された、指示的且つクラシックなデザイン。内面的にも外面的にも美しく繕われているモダンな紳士 - 紳士的なスタイルや人格ほど美しいものは無い。ファッションの流れは早く、1つの流行が過ぎ去ったら誰もそれを覚えていない。しかし例えば、ハインツのトマトケチャップのボトルの形は誰でも覚えている。そういった、長いこと人々から覚えられている伝統的なものこそ素晴らしいと考えるし、僕の作品もそういうものにしていけたらと思ってデザインしている。

 

- 好きなデザイナー / 尊敬するデザイナーは?

 

Hussein Chalayan (フセイン・チャラヤン) とは知人を通して知り合って、それからずっと仲良くしている。彼は僕よりも年上で、ファッション・デザイナーとして僕の先輩でもあるし、仕事やプライベートのことについて様々なアドバイスをくれて、とても尊敬している。彼に言わせると僕は働き過ぎで、若いのだからもっと遊ぶべきだといつも心配されているよ。好きなデザイナーは Vivienne Westwood (ヴィヴィアン・ウエストウッド) 、Balenciaga (バレンシアガ) といったところかな。

 

 

- なぜ MA コースに入学し再びデザインについて学ぼうと思ったのですか?

 

若いデザイナーの 1人として、僕は以前から、もっとデザインについて学ぶことがあるのではないかと思っていた。コレクション制作の過程で迷うことや当初の目的を見失うことも多々あり、もう1度学校に入り学ぶことが、僕自身を、デザイン面に於いて成長させることに繋がるはずだと思ったんだ。それに MA コースを卒業することで、学校側から仕事の面に於ける支援を受けることができるし、様々なデザイナーたちとの人脈も広がるから。

- 学校での勉強はいかがですか?

 

このブランドを立ち上げ、 1人でデザインをしていた時には、しばしば1人の世界の中に入り込みすぎて自分自身を見失うことも少なくなかった。しかし学校に入り、チューターやクラスメイトたちと共に学ぶ中で、彼らからデザインやコンセプトに関する有益なアドバイスを貰ったり、質問を投げかけられたりすることが助けになり、客観的な視点から更に自分自身を追究していくことができている。

 

- 趣味は何ですか?

 

読書。理論的な本を読むのが好きで、作品のインスピレーション等も大抵は本の中から受ける。視覚的な刺激からインスピレーションを受ける人は多いと思うけど、僕は文章の中に見付けることの方が圧倒的に多い。サイクリングも好き。ブロンプトンという折りたたみ式自転車を持っているのだけど、それに乗っていつも出掛けているから、その自転車はもう僕の親友みたいな感覚になっている。ほかに時間がある時は水泳をしたり、映画を見たり。友達と飲みに行ったりクラブに行って踊るのも好きだ。

 

- 今後の目標は?

 

ブランド外での人脈を広げ、どこかとコラボレーションをしたい。また、パリのファッション・ウィークで年に 2回ショーを行う為のコレクションの制作が可能なチームを作りたい。

 

 

 

2007 / 2008 AW コレクション

Omar Kashoura 、2007/8年秋冬コレクションのテーマは 『 IRIS (アイリス) 』 。Omar 氏の乳母であった Iris Burrell の名が冠された今期のコレクションでは、2006年11月12日の彼女の死を受けて、作品の胸元に花の刺繍が施されている。ロココ風の小さな額縁の中の彼女の写真。後ろに写るセント・ポール寺院。彼女と共に過ごした英国の自然。無常の世の中、特に変化の速いこの時代に於いて、確かに存在した Iris Burrell という女性の名を、彼らしいドレープやレイヤードと共に歴史に記す。決して忘れることの無いように。

 

Interviewd by Mai Matsuoka