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'SHINGANIST'
薄黒/Usugrow
"パンクショウのフライヤーからアーティストとして活動を始め、現在もアルバムカヴァー、スケートボードグラフィック、クロージンググラフィックをこなしながら、よりパーソナルなイラストレーション、ペインティング作品も製作している。繊細なライン、ユニークなレタリングスタイル、スカルや花、ブラック
&ホワイト、陰と陽、相反する要素を巧みに一つの画面へと美しく描きだしている。海外での個展開催、グループ展にも多数参加。最小限のツールでモノトーンを多用した作品はここ数年より深みを増している。"
- 最初にアート活動を始めた切っ掛けは?
U : もともと自分が所属していた音楽バンドの関係で、イベント・フライヤーなどのグラフィックを描いていて、それでやっぱりバンドのツアーとかするでしょ、行った先で会う人達に「このフライヤー良いね、こんどウチのも描いてよ」という感じでどんどん広まっていった。その後、レコードカバーなんかもやる様になっていったんだけど、当時自分では"アート"をやってるという意識は無くて、いつもまわりから頼まれるから描いてるという感じだった。 |
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- その頃はどんな作品を描いていた?
U : 基本的には今と一緒、この頃の作品の方が今よりも面白かったと思う。。一般的によくある"パンクロック"のフライヤーみたいな感じは他にやってる人が多くて、それとは違う誰もやっていない事をしようと思ってた。最初はやっぱり
"スカル" とか好きだったけど、みんな描いてるでしょ。だからあえて誰もやってない仏像とか、そういう "和もの"
のモチーフを多く描いてた。しばらくして、そういう"和もの"を描く人もだんだん増えてきて、こんどは "ホラー"
ぽいキャラクターとかを描き始める様になっていった。その後も"ゴキブリ"のモチーフとか、他にも色々なモノを描いて来て、5、6年前くらいからやっと納得のいく"スカル"が自分なりに描ける様になってきた。
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"スカル"にはやっぱりこだわりがあって、昔から好きで描いていたけど、他にもスカルを描くのが上手い人がたくさんいたからね。真似になっちゃうでしょ。スタイルが自分のものになるまでは、他の人には見せられなかった。だから本当に作品でスカルを描く様になったのは、最近の話だよ。
- 作品が白黒な理由は?
U : 当時からずっと白黒で描いてた。自分らの世代だとパソコンとかカラーコピーが普及していなかったから、自分の描いたフライヤーを安くプリントするには白黒コピー機を使うしか無かった。そうするとハーフトーンとかが出なくて、それで"ドット"を上手く使えばきれいにグラデーションが表現できるから、自然とそういう描き方になっていったかな。その
"線" と "点" を使い分ければ、コピー機でもグラデーションがきれいに出るし、シルクスクリーンでプリントを作る時も製版が凄く楽になる。だから本当に制約の中から生まれたスキルだね。コピー機は自分らの世代にとっては、あらゆることに使える可能性があるツールだった。今でも
KINKOS に入り浸ってるよ。制約ってストレスではあるけど、考え方によってはチャンスでもあるって思う。 |
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- 文字について?
U : これまで色々な国の文字から影響を受けてきて、アラビック、ハングル、アルファベット、漢字、全部好き。文字の面白いところは、その国独特の筆具がそのスタイルに大きく影響していて、日本や中国は筆だし、アルファベットだとペン等の先の尖った道具になる。自分が文字を描くとき使っているのは筆ペンで、絵を描く時は"ロットリング"という細いペンを使って、線も点も描いてる。
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- 作品を仕上げるまでの過程について?
U : 最近は下書きを丁寧に描いていて、うんざりする様な時間が掛かってる。あとは全く逆で、筆一本で即興的に描いたりとか。現状、ギャラリーでの個展を頻繁にやっていても、自分の仕事の半分はプロダクトの為のアートワークだったりするから、本当にギャラリー用に描いてる絵っていうのは案外少ない。今回のロンドンショーでも半分くらいがエキシビション用に描いたもので、他は以前にプロダクト用に作成したものだからね。描くという事において、全然意識は変わらないんだけど、目的が違うから。そこが他のアーティストとは違うところかな。
プロダクトの仕事では、Tシャツやスケートボードとかのクライアント・ワークが主で、手書きで描いて、コンピューターでレイアウトしたり入稿するところまで全部自分でやる。昔は人に任せていたんだけど、自分がよく締め切りに遅れるし、色決めの時も相手にイメージがよく伝わらない事もあるので、結局自分でやろうって事になった。 |
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- 作品を作る上での理念は?
U : 責任を持って取り組むし、高い完成度を目指して描いてる。音楽でもそうだけど、コンピレーション CD に参加する時とかに、人によっては"捨て曲"とか出すでしょ、そういう事が出来ないんだよね。そういう時こそ良いもの出さないと。コツコツじゃないけど、人に見られていい仕事しないとって思う。自分は結構、色々なところからインスピレーションを受けていて、例えばファッション写真とかね。メイクから撮影、フォトショップ加工に至まで、ああゆう凄く作り込まれた感じが好きで、そこにはちゃんと美しさがあるでしょ。
そういう色気みたいなものにすごく引かれる反面、その逆も好きだったりする。手を加えていないすごく無垢なもの、手を加えてすごく作り込んだもの、両極端なものが好きなんだ。作品の中にも書いてある「陰を定義し光を知る」という言葉通り、常に二面性を持って作品に向き合ってる。振り子の様に真逆に振られながら、1つのものを作ろうとしてる感じかな。"白"
と "黒" とかね。例えば善と悪、白と黒という両極端が交わった世界が"灰"という"現実"でしょ、それでも常に光輝いていたいから"銀"という色が好きでよく使ったりする。
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- SHINGANIST について?
U : 今回、自分と自分が選んだアーティスト4人で作品集を発刊して、海外エキシビションをして回ったんだけど、みんな本当にクセの強いアーティストだから本当に面白かった。もともと4人とも好きなアーティストだったし、どこかしら日本的な
"引き" の感じが分かってるというか、足していくんじゃなくて引いていく感じを持っている人。あとグラフィティー、スケート、タトゥーまで様々なバックグラウンドがあるけどその壁を壊している、どこにもカテゴライズされていない、それでいて積極的に活動している人達だと思う。きちんと身銭を切ってイベントやったり、リスクを負って本当に面白い事をしていたり、ちゃんと責任感がある4人だと思ってる。今回、本を作る時のレイアウトは各々が自分達のページを担当して、その過程を見てるのも凄く楽しかった。 |
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- 今後取り組みたいプロジェクトとかは?
U : 絵を描く事の他にもドキュメンタリー映画とかやってみたい。アーティスト目線でアーティストの日常を撮るみたいな、自分と照らし合わせて見る事が出来るでしょ。ストリートで活動するアーティストから、普通の商業デザイナーまで多ジャンルの人に興味があるから、自分がそれを撮る事で何かしら学ぶ事や発見があったり自分にも返ってくると思うからね。
薄黒:www.usugrow.com
Written by Irie |
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