エルボウ・トー

1972年生まれ。NY を拠点に活動するブルックリン在住のストリート・アーティスト。グラフィティ発祥の地である NY で活躍するアーティストは数知れない。その競争率の激しい広大なフィールドで、斬新なタッチと五臓に響く曲線を操り、独特な存在感を発揮する彼は、ストリートアートを始めてわずか2年という最短時間でホームグラウンド NY を駆け抜け、ここロンドンに舞い降りてきた。急速なピッチでその名広げた2007年現在、ロンドンのギャラリー経営者から多大な注目を集めている。

 

 

インタビュー

UK Adapta (以下 U) : あなたがアーティストになったきっかけと、アート・ルーツを教えてください。

Elbow Toe (以下 ET) : 僕は父方、母方、両方の祖父から影響を受けたんだ。高校生のとき、絵を描くことに心から情熱を燃やし、そして卒業後 NY にある School Of Visual Arts (スクール・オブ・ヴィジュアル・アーツ) で勉強した。学校では、とても古典的な教育を受けていたけれど、長い間パフォーマンス・アート、演劇、ビデオ・アート、コンピュータ・アートに感化されている。

U : 作品において、何か特定のコンセプトはありますか ?

ET : 特に 「感情」 で囲われたもの。その意味は、身体の内側に打ちひしがられるもの、そして目の裏側に映るものを捉えるということなんだ。僕のアートワークはこれらの部分が誇張していて、数多くの部位が感情と通じている。その植え込まれる感情と人間の器官を結合させ、歪曲を通して色調範囲を作り上げるんだ。表現方法として、その前景の表面をより高めて見せるために、アブストラクトな技法を用いている。

 

U : どんな材料を使い、どのように作品を仕上げていきますか ?

ET : ペーパーやキャンバスに直接ペイントすることもあるけど、まず炭筆で下書きをすることが多い。扉に描くときは、油性を使う。メインを描く前にその回りのシェイプを決める。そして重要ポイントを押さえ、その場所にフィットするように目的要素を描いていくんだ。

U : ロンドンと NY のグラフィティシーンを比較して感じたことは ?

ET : 滞在している間に数箇所見に行ったけど、ロンドンはステンシルが多いね。しかしシーンは良さげに感じた。ワークをするのに最高な場所がたくさんあったよ。そして一番に感じたことは、NY よりも最新ワークの流出が早い ! それは素早くボムできるというステンシルの有利な点を利用するからこそ、細部にこだわって描くも消すも最短で行えるからじゃないだろうか。そしてやはりバンクシーの存在が、ロンドンのグラフィティシーンに多大な影響を与えているのがよくわかる。

 

U : 最も影響を受けたアーティストは ?

ET : Frank Auerbach (イギリス人), Chaim Soutine (ユダヤ人), Max Beckman (ドイツ人)。アメリカ人アーティストのSteve di Benedetto と Richard Diebenkorn は大ファンだ ! しかし僕は僕の感情から得たもので、独自の世界観を出していると断言できるよ。

U : アート以外に好きなことはなんですか ?

ET : 劇場と妻。

 

U : 10年後もストリート・アーティストでいると思いますか ?

ET : 絶対にいる。常にワークを進化させる作用と、自身のワークから生まれる自発性を合わせることが、その要点となる。

 

U : 今後どのように活動していきたいですか ?

ET : 今とは全く違った形を見つけ出し、たくさんのギャラリーで見せていきたい。僕はいつもワークのアイディアと新しい道筋を合体させてチャレンジしているよ。

U : 読者にメッセージを...

ET : ストリートアートを見る最高な場所は、やはりストリートだ。アーティストの力は、ストリートで解き放たれる。

 

Interviewed by Toshimi Takaishi