インタビュー

- まずは自己紹介をお願いします。

 

D : 子供の頃からずっと絵を描いていたよ。父親はロイヤル・アカデミー・オヴ・アート (王立芸術院) に勤務していて、大勢のアーティスト達と友人だったから常にアートに囲まれていたし、僕にとってそれは非常に自然な環境で、自分でも将来なにか芸術系のことをやるだろうといつも思っていた。成人して、単にアートだけの仕事ではずっとやっていけないと考え、グラフィックデザインに足を踏み入れて、それで学位を取った。でも自分はコースに満足していないと気づいたんだ。グラフィックデザインはどんどんコンピューター寄りになってきてしまっているかのようだったけど僕がもっと突き詰めたかったのはイラストレーションの方で。それが96年頃にフリーランスになったきっかけだね。

- 長年、影響や刺激を受けてきたものは ?

 

D : 難しい質問だね!Allen Jones というアーティストや Eric Stanton といった60年代のアーティストなどに影響と刺激を受けたかな。彼らのエロティックで殆どフェティシズム的な作品が好きだよ。他にもいろいろレゴの要素なんかも取り入れていて、それは僕の作品にも現れているよ。でも具体的にコレという影響を受けた事柄やスタイルを挙げるのは難しいかな。例えばある朝目覚めてカバの上に座っている女の子の絵を描きたいと思うかも知れない。それがカバを描けるかどうかの挑戦になるのかも。それが何かの上に立っているライオンを描きたいと導くかもしれないし、そしてそれがまた次に描く絵に繋がっていく。だから僕は4,5枚同時進行で描いてそれぞれがお互い次の絵に影響し合っているんだ。まるで僕の頭の中に図表があるみたいにね。

- 現在までで忘れられない共同製作の作品は?

 

D : Various Production というクリエイティヴ面で自由に僕に一任してくれたインディレーベルと製作したプロジェクトが一番際立っているかな。制限なんか全然なくて、指示はいつも同じ「きみのやりたいようにやって」と。彼らは会社として、僕の場合は作品がお互い発展したよ。音楽的にも視覚的にも僕らの理想は似ていて本当によく共作できた。それと、2シーズンほど前の『ヘヴン・オン・アース』というハーヴィー・ニコルズのキャンペーンはかなり成功したよ。とある写真家のために映像面で参加した作品は、現在パリのルーヴル美術館の永久保存ポスターになっているし、あと僕が手がけた印象深い作品といったら MTV のイギリスでの活動25周年記念のプロジェクトかな。

デザイナー、ミュージシャンやプロデューサーといった面々が自分なりの MTV のロゴを用意して、それで水槽みたいなものが建てられた。飾り付けたり自分の好きなように満杯にしたりできたんだ。僕は後部に絵を描いて、溶けたスマーフの人形でぎっしり埋めたよ。

 

- 何故頻繁に動物やセクシーな女性を対象に描くのですか?

 

D : なぜかってまあ僕自身が女の子と動物が好きだからだろうね。あ、この順番で必ずしも両者同じように愛しているわけではないよ!本質的に、全ては自然についてだよ。2つの異なったスタイルを創り上げて同じ絵の中に登場させ、互いをどう作用させるかという作業はやりがいがあると思うんだ。

 

- あなたが描く女性達とは個人的なつながりがありますか?ご友人かモデル、または画像を元になど?

 

D : 雑誌が元だったり、一緒に仕事した写真家から入手したポラロイド、友達の顔写真、彼女の一部分だったりいろいろ混ざっているね。ちょっとフランケンシュタンみたいだったり。様々な出どころから違う身体の部分部分を取り入れるよ。彼女の脚は実写からだけど、胴体は雑誌から抜き出した、というように。そしてそいつらをつなげて新しい女の子を創り上げる。ちょっとした構築作業だね、二次元だけど。

- あなたのサイトには Dash Braze, Bonzey や Falk Jensen といった数々の分身があげられていますが、そうしたのは何故ですか?

 

D : Various Production との仕事がそもそもの始まり。彼らのレコードジャケット用に、僕は自分の作品を飾る分身が欲しかった。というのも彼らの音楽の方向性は様々で、それぞれ違った独自雰囲気をもっていたから、各々の名義を個別のスタイルに沿うようあつらえたかったんだ。例として Falk Jensen には、僕の写真ベースの作品を用いているよ。

 

- 絵を描く際、あなたの美しいスタイルを得るために用いる画材は何ですか?

D : 通常はペン、鉛筆、紙とマーカーペン。若かった頃お金があまりなくて、安くあげられるもので描いていたんだ。画材屋なんかはちょっと予算外なんで避けていたね! 紙の可塑性と風合いが好きでよく使うよ。最近カンヴァスにも描き始めたけれど、まだ実験段階、試行錯誤中で、自分でできに納得できるまでは見せられないな。

 

- 今後一般公開予定の作品などは?

 

D : 8月に Various Production と一緒に Truman Brewery で pop-up gallery のサウンド・スカルプチュア、彫刻、絵画、スクリーンプリントなど色々ありのショーをする予定だよ。新しいアルバムがレコードで出るし、たぶん会場ではライヴもあるんじゃないかな。このショーのために外注や特設したりのかなり巨大な仕事だよ。

それと Agent provocateur の ''69'' という新しい本が2月に出るのでその仕事をしているよ。うまくいけばちょっとダークでセクシーなイラストが6枚、最終本に載るはずだよ。

 

Website : http://www.davidbray.eu/

 

Written by Selph

Translated by Chika Aoki