M : 「Make Architects」は、ロンドンをベースに国際的なプロジェクトを抱える建築会社だ。4、5年前に設立された若い会社でもあり、現在およそ150人の社員が働いている。もともとは建築家である「Ken Shuttleworth」を筆頭に彼の仲間達が会社を立ち上げ、そこに沢山の若い才能が集まり、みんなプライドを持って仕事に取り組んでいる。だから他の建築会社と比べて民主的なシステムを持つ会社かもしれないね。Make が扱う企画は、すべて新鮮で新しくクリエイティブであり、それぞれの企画に共通するスタイルや決まりは無い。ごく普通の立方体建築を造る時もあれば、幾何学的や曲線のクレイジーな建築を設計する事もある。だから会社内は、とても多様的であり民主的な環境だね。
- Make ではどのような仕事をしている?
M : 僕は Make で建築家として働いているよ。2年前に大学を卒業し、その後建築協会での研修を終えて今に至る。現在参加している企画は、様々な住宅のレイアウトと高層ビルの設計だ。
- Make での企画で特別だと思う点は?
M : クリエイティブであり、新しい事に挑戦出来る所かな。可能な限り条約を越えて、新しい素材、新しい方法、新しいプログラムなどが、これからの建築や都市造りにどう作用するか、また気候や持続性などの問題を踏まえて自分たちの仕事が人々の生活にどう影響するかを考える事が出来る。これまでに無い実験的な発想を持ち、それらを実現する為に研究する機会を与えてもらえるのは素晴らしい事だ。
- ロンドンは実験的な都市と言える?
M : それは難しいね。ロンドン建築は、比較的設定された基準内での建設が多い。しかし長い歴史の中で多くの異文化が入って来たおかげで、様々な特色があちこちに見える特別な都市でもある。エスニック、ヨーロッパ、アメリカなどの特色を持つ建築が1つの都市に集約されている訳だから、そういう意味ではクリエイティブなハブとも言える。しかしそれら個々の建築には多くの制限が設けられ、実験的と言える物は少ない様に思う。きっとアジアや中国など都市開発中の建築の方が、規制が少なくクリエイティブな建築が多いだろうね。
- ロンドンの建築学が重要視される理由は?
M : この小さな都市には、たくさんの優れた建築学校やデザイン学校が存在するからね。
RCA、AA、Central St Martins、ULC など芸術方面から科学や工学まで充実しているし、特別講師の演説や博物館に映画、ファッションのイベントなど本当に様々な行事や情報が集まっている。だからロンドンが重要視されるのは良く分るし、逆にこのような多様な情報を求めるならば、多文化都市に行くしかないと思うよ。
- ロンドン建築は革新的だと思う?
M : すべてのロンドン建築が革新的であるとは思わない。制約の上で建設された建物も多く存在してる。建物はクライアント、場所、建築会社によって違いがあるからね。通常、予定された建築に対して敷地が小さすぎる場合が多い為、バランスを考えて上手く設計しなければならない。そういう意味では革新的と言えるかもしれない。
M : 自分の仕事では常に "インタラクティビティ" の観念を持つ様にしている。周りの状況に合わせて、スペース自体が変化し適応するにはどうしたら良いか。気温や密度の変化に対し、環境自体がそれに対応するには、センサーを使い状況を把握して構造自体に適応性を持たせなければならない。例えば人々の体温が上昇した場合、センサーがそれを検出して建物内を快適な温度に調節する。窓を開閉する。日中の太陽が強い場合は、それに反応して遮光をコントロールする。これらの発想は、現在のテクノロジーを持ってすれば、すべて可能と言える。あとは我々が、それをあえて実行するかどうかなんだ。